太陽光自家消費 CUB盤改造工事
長かった残暑も峠を過ぎ幾分か過ごしやすい季節になりました。今年は8月下旬から
雨も多いので、皆様におかれましても、急激な気温の変化に体調を崩されないようご自愛ください。
埼玉県さいたま市 長谷川電気です。
このプログを読んでいただいている皆さんは、太陽光設備を設置するにあたり、
大きく分けて2種類あるのをご存じでしょうか。
太陽光パネルで発電した電気を、そのまま売る全量売電と、太陽光パネルで発電した
電気を、自分の施設で使用し電力会社から買う電気量を抑える自家発電があります。
最近では、全量売電は電力会社に売る売電価格が安くなってしまっているため、
自家消費の太陽光設備工事が多く聞かれるようになってきています。
今回は、そんな太陽光自家消費設備を工場に設置する協力会社に、高圧変電設備
(キュービクル)箇所のみ工事を委託されましたので施工を行ったお話です。
さて、工事内容に話を移しましょう。
太陽光の自家消費は、工場などで今現在電力会社より買っている電気量を、
少しでも減らして電気代を安くするのが目的です。
普通ですと、全部太陽光発電で電気量を賄おうと考えるところですが、
すべてと考えると、太陽光パネルの枚数が多くなり屋根に乗らない、
太陽光発電は太陽が出ている時だけ発電しますので、夜間などは電気が
供給できないなどの問題点があります。
なので、既存の電気を使用しながら太陽光自家消費をし、
『電力会社の電気代を安くする』と考えるのです。
ちなみに、どの位太陽光パネルが建物に乗り発電するのか、どの位の試算かなどは、
太陽光施工会社でシュミレーションできますので、ご依頼してみるのもいいかもしれません。
弊社でも協力会社に依頼し行うことができます。
今回は、50kwの太陽光を建物に乗せ、既存のキュービクルに自家消費として割り入れる工事です。
ただ割入れるというわけにはいきません、太陽光で発電した電気が当初の容量より大きいと、
電力側つまり電柱側に電気が流れてしまい大事故になってしまう恐れがあります。
そうならないためにキュービクルには、容量より逆に電気が多く流れてしまう場合に電気を
遮断する装置が、キュービクルについています。
つまり多く太陽光から電気が流れると、その建物が停電してしまいます。
それでは本末転倒、そうならないように今使っている電気量を測りながら、
太陽光のパワーコンディショナーを抑制(入切する)する装置をつなぎ、
適切な電気量を建物に送るように設置します。
そのため今回は、キュービクルに電気使用量を監視装置に送るためのマルチメーターと、
逆電流を感知するRPR、地絡事故を検出するOVGR、それに伴うZPDとバックアップ電源を取り付けました。
まずは、ZPDを取り付けです。既設のDS2次側の碍子を、ZPDの碍子に交換です。
ZPDの端子台は、後々点検しやすいように主任技術者様と協議の末、表面に取付となりました。
次に、RPR・OVGR・バックアップ電源の取り付けです。
実は、今回の工事を調べていて知ったのですが。以前はそれぞれの機器を取り付けていましたが、
今はRPR・OVGR・バックアップ電源が一体型になったものがあります。なので一体型を取り付けました。
次に、太陽光で発電した電気を、動力系統で使いたいとのことでしたので、動力盤にブレーカーを
新設し繋ぎこみを行いました。
皆さんは、パネル設置から一括で工事を受注した方が、儲かるんじゃないかと思われるかもしれませんが、
弊社のような少数で工事をしている会社は、キュービクル箇所だけでも十分ありがたいお話です。
太陽光を設置する施工会社はあふれる程いますが、キュービクル箇所の盤改造工事などを行える
施工会社はなかなかいません。そこをできるのが長谷川電気の強みでもありプライドです。
そうしたことから、太陽光設備は工事できるけれども、高圧設備の部分が解らないという方たちの
お力になれればと日々考えております。