施工実績

高圧コンデンサ交換作業

春は新生活が始まる季節です。新入生や新社会人、また迎え入れる方たちも同じように、新しい環境に、やる気と不安とで
胸がドキドキする、そんな季節になりました。

さいたま市見沼区染谷 長谷川電気です。

今回記載させて頂くのは、この春より会社を変え、長谷川電気の新しい仲間に加わった一人です。
そんな私が、第一回目の現場として訪問したのが、高圧変電設備内にある高圧進相コンデンサの交換になります。

電気に詳しくない方でもコンデンサて聞いたことあると思います。冷蔵庫や、クーラーなどに内蔵されている機器です。
今回の高圧進相コンデンサは、キュービクルや受電所などの高圧受電設備において用いられる電気機器になります。

電力会社から受電した電力(高圧電力)は、変圧器を利用することで200Vや100Vに降圧され、工場などの電動機や電灯をはじめとする
負荷の動力(低圧電力)として使用されます。
しかしこういった負荷は、力率が60~80%程度の遅れとなる場合が多く、そのままでいてはせっかく受電した電力を
効率よく活用できません。又、電力会社側では、使用されなかった電力は請求することができず、不利となります。
そこで電気を使用するお客様、電力会社双方のデメリットを改善するのが、進相コンデンサとなります。
(※力率とは「皮相電力に対する有効電力の割合」を示し、この値が小さいほど無効電力が多くなり、送電しても使用されない電力が増えてしまう。)

今回の依頼は、高圧変電設備内の機器にある、更新推奨時期で交換となります。

では、工事内容を確認していきましょう。

<現地調査>

まずは、現地で下見です。高圧変電設備は受電されている為、内には入れませんので外からの確認になります。
感電したら耐えられない電圧ですから。。。
確認内容は、今付いているコンデンサの同じ穴に、新しいコンデンサのボルトが留めることができるか。
既存のケーブルで再度繋げる長さがあるかなどを確認します。

今回は、古い大きいタイプが付いていました。最近のものは省スペース型になっているので、
高圧ケーブル(KIP)長が足りなく張り直しなのと、取付穴に加工が必要なようです。

<取外し、取付ベース加工>

建物主任技術者様に電源を落としてもらい、停電にしていざ交換作業開始です。
生憎、当日は小雨の中での作業となってしまい、ブルーシートを屋根にして細心の注意を払い受変電設備内が濡れないように配慮しました。

高圧変電設備内は狭く、一人作業がやっとの状態です。作業は慎重に実施しました。
取付ボルトを取外しやっと取れましたが、古いコンデンサは現行品と比較し重量が重く二人掛かりで搬出(汗)

次に、ベース加工をします。
今回は、使えるケーブルは貼り直さず、ベースを金物で上げて
コンデンサ位置を高したのですが、ボルト穴位置などが思った様にいかなく、
2人で試行錯誤し、見栄えもよく加工できたと思います。

<耐圧試験>

既設のコンデンサを取り外している間に、主任技術者様に、新しいコンデンサの耐圧試験をして頂きます。
耐電圧試験とは、電気製品や部品が使用電圧に対して十分な絶縁耐力があるかどうか(絶縁破壊をしないかどうか)
を確認するための試験です。
取付けてから壊れましたでは意味ないですからね。

無事試験終了!!

<取付>

更新コンデンサの取り付けに入ります。

ケーブル繋ぎ箇所は、締め付けすぎると折れてしまうので、締める際は十分な注意が必要です。
締め付け推奨トルクにて作業

<完成>

更新完了です。
復電も問題なく、現場作業は終了です。

<既設コンデンサ残置>

もともと付いていたコンデンサは、PCBを含んでいる為事業場内保管としました。
敷地外に持ち出せないため残置となります。
(※第三者が容易に触れられないよう、キュービクル内に残置し施錠)

今回更新した高圧コンデンサは更新推奨年数は15年~20年となります。
他電気設備機器にも推奨時期があります。
どれが何年かはまた別の機会に案内させていただければと思います。

計画的に更新することをお勧めします。
更新機器の提案についてご要望がありましたら問合せフォームからご連絡下さい。

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